11月に開催のキャリア開発ワークショップ・CDW。
CDWに参加された方の声を取り上げていますが、

決して遅すぎることはない、と思った。定年後の身の振り方を考えようと、どちらかというと残りを数えるような気分で参加したが、むしろまだまだ自分にできることが少なからずあるんじゃないかと思えるようになった

という中高年の方も多いです。
特に男性に多いのですが、雇用機会均等法施行から30年を経た今、女性管理職の方から伺うこともあります。

定年制度は新卒一括採用とともに廃止した方がいいのではないか、と私なんかは思っているのですが、なんとなく定年が近づくと「カウントダウン」的な発想になることが多いようです。
「もうあと○年か……この期間にできることもしれているしなぁ」
とか
「今からでは上級管理職になる目もないしな」
とか
「定年したらどうしようかな」
とか……

CDWに出てみれば分かるのですけれど、定年というのは多種多様にある節目の1つにしか過ぎません。
なんだか、定年で人生がガラッと変わるように思っている方は多いのですが、それって多分、昔のテレビドラマの印象を引きずってますよ。

夢のないことをいいますが、
人によってはローンを抱えたままだったり
晩婚化が進む中、定年年齢に達しても子供はまだ在学中だったりして
「働かねばならんのですよ」ということになっていたりするんです。

それに、こうしたことが定年前に片付いていたとしても、最近の平均余命をみれば、定年後20年近くあるんですよ。おつとめした期間ほどではないけれど、長~い時間が残っています。
これを「余生」として過ごすのでしょうか?

第二の人生
この言い方が誤解を生んでいますね。
定年でそれまでがリセットされて、新たな人生が始まるなんてことは幻想ですよ。
そこまでの人生の延長に、定年後の人生があるのです。
人生に2つめがあるわけないじゃないですか(輪廻転生といった話になるとこれは別ですが)

「え~そんな~。定年でスパッとこれまでの会社員生活に別れを告げられると思ったのに」
別れを告げるにしても、そこでゼロクリアにはならないのですよ。
だからこそ、今やっておくことがあるんですよ。
やっておいた方が多分、
「いやいや。くっきりすっきり定年後の人生始まってますよ」
ということになるんじゃないですかねぇ